宮内庁御用達(くないちょうごようたし)の仕出し弁当で有名な「懐石料理 青山」。
このお弁当を作っている工場は、神奈川県川崎市の高津区(たかつく)にあります。
ここでは店頭販売はしておらず、工場に行っても一般客は中に入ることはできません。
もし青山のお弁当が食べたければ、仕出し弁当を配達してもらうしかありませんでした。
ところがこの度、2020年の春に工場前になんと直売店がオープン!
美味しい生本マグロのお寿司や、お弁当が買えるとのこと。
昭和29年からの歴史ある有名弁当店の料理が気軽に食べられるなんて、見逃すわけにはいきません。
早速お店に行って、調査してきましたよ~。
懐石料理の青山に直売店ができた
「懐石料理 青山」では、仕出しのお弁当を販売しています。
お弁当と一口に言っても、幕ノ内弁当のようなものから、お祝いの席で食べるような豪華な刺身入りの懐石料理までメニューは多彩です。
ジャンルも幅広く、和食・洋食・中華と作っていて、それぞれ専門分野のシェフが担当しているのでどの味もピカイチ。
美しさや可愛らしさ、季節感など細かくこだわったお弁当の見た目も人気があるんですよ。
会議や研修会、親戚の集まりなどのイベントで利用されることも多く、評判の高いお弁当屋さんです。
さて、お弁当を作っている工場は菊露居工房(きろいこうぼう)と名付けられており、神奈川県川崎市の高津区にあります。
普段はお弁当を運ぶトラックが出入りしているだけで、ここではお弁当を直接買うことができませんでした。
1人でランチに食べたいと思っていた人も多かったはず。
しかし2020年の春に、この工場に直営店がオープンしたんです。
オープンに向けてチラシを頂いたのですが、そこには大きく「生本マグロ」の文字が・・・!
チラシには
- 生本マグロが入ったお寿司を手頃な価格で買える
- 工場直販で青山の仕出し弁当が気軽に買える
という内容が書かれており、海鮮好きの私は読みながら既に口の中がマグロになってしまいました。
青山の仕出し弁当でマグロの刺身が入ったメニューは、安くても3,900円以上の懐石料理しかなかったはず。
それが直売所なら、もっと安く買えるに違いない。
有名お弁当屋さんの『名品』弁当、発見の予感ですね。
ということで、さっそく直売店に行ってお弁当を買って来ました!
(※情報は2020年6月のもの。価格は税込みです。)
お店の外観と中の様子
まずは外観から。
(ここから記載する写真ですが、2日間に分けて撮影したので外観と店内の雰囲気が一致しないこともあります。)
工場の場所へ行くと、旗が沢山立っているので遠目からもわかります。
そこにある、プレハブの建物が直売店です。
入口にはメニュー表が貼ってあり、現在販売されているお弁当が一目でわかりますよ。
平日のメニュー
休日のメニュー
- 赤いマル⇒販売中
- 中に文字が書いてある赤マル⇒完売した
- 中に文字が書いてある黒マル⇒本日の取り扱いは無し
というように印がつけられており、赤いマルのお弁当に狙いを定めれば良いことが一発でわかります。
メニュー表の左側は中身が日替わりのもの(「本日の~」シリーズや「日替わり弁当」)が多いので、今日は何が入っているのかワクワクしますね。
平日の取り扱い商品は10種類、休日では7種類となっており、平日の方が選べる種類が多くなっていますよ。
しかも休日に行った時は夕方4時位だったので、完売しているものが多かったんです。
中に入ると、店内はこんな感じでした。
店に入ったら迷わず奥までGo!
奥にお弁当が入っているショーケースがあり、その横には飲み物も販売していますよ。
飲み物もついでに買えて、そのまま外でもランチできちゃうわね。
ショーケースの中はこんな感じでした。
平日の朝はお弁当が沢山!
休日の夕方はお寿司系が残りわずかでした。
安いものや、名物の生本マグロが入っている商品から売れていくようですね。
そして、入ってすぐ右側がレジになります。
レジの後ろには掲示物が沢山あります。
ちょっと光ってしまってますが、「青山の明日の丼は!?」と黒いシートが貼られていて、そこの真ん中に明日の「本日のDON(丼)」の予告がされています。
お弁当を買うついでに、翌日の情報もゲットできちゃいます。
そうして明日も明後日も、つい買いに行っちゃうのね~ウフフ♪
生本マグロが使われている「まぐろ握り」もさることながら、390円の激安な「本日のDON(丼)」も気になっていたんです。
店員さんに聞くと本日のDONは平日しか取り扱いがなく、しかも開店後30分以内には売り切れてしまうことが多いんだとか。
開店前の10時頃から並ぶ列ができ始めるそうです。
今回平日に行った時は、午前10:45頃でした。
雨天だったせいもあるのかまだ結構残っていたので、すんなりゲットできました。
しかし、一緒につまむのにちょうど良さそうな「まぐろ握り(3貫)」は、この時既に売り切れ。
それならばと今回は、6貫入りのほうを一緒に買ってみました。
食べたレビューは後ほどしますね。
お弁当の価格帯はワンコインから
お弁当の価格ですが、先程の写真にもあったようにワンコインでお釣りがくる390円~1,580円まで幅広く取り扱っています。
値段を表にまとめると、以下のようになります。
お弁当 | |
---|---|
本日のDON(丼) | 390円 |
日替わり弁当 | 500円 |
ちらし弁当 | 900円 |
本日のお弁当 | 1,000円 |
牛しぐれ煮弁当 ※土曜限定 | 980円 |
生本マグロなどの海鮮系 | |
握り8貫(1人前) | 780円 |
まぐろ握り(3貫) | 540円 |
まぐろ握り(6貫) | 980円 |
まぐろ握り(10貫) | 1,580円 |
中落ち丼 | 880円 |
いくら丼 ※日曜限定 | 980円 |
生本マグロが堪能できる「まぐろ握り」は、最も安いもので3貫入りの540円。
お寿司屋さんに行けば本マグロは1貫で250円はしますから、3貫食べたとしたら750円以上払うことになります。
それを考えると、この直売店なら3/4ほどの値段で買えてしまうので安いですよね。
しかし、行くタイミングによっては売り切れてしまっていることもあります。
12時のお昼前には無いものもいくつか出てきますので、行く前にある程度決めておきつつ、その時の販売状況によってその場で最終決定するのが良いでしょう。
買ったまぐろ握りと本日の丼をレビュー
ではいよいよ、お目当ての生本マグロ入りの「まぐろ握り」と「本日のDON(丼)」をランチに食べまーす!
まぐろ握りはねっとりなめらかで感動
まずは大本命、まぐろ握りから。
ツヤツヤ、テカテカしています。
さび抜きでした。
新鮮そうなツヤとテカリに溢れている、生本マグロ。
シャリのサイズ感はだいたい縦5cm×横2cmくらいで、そのシャリを覆うかのようにずっしりとマグロが乗っています。
さび抜きでワサビは醤油と共に添付されていますので、お好みで使いましょう。
では、いただきまーす!
口に入れた時のねっとり感、柔らかさ。
噛まなくてもスルンと喉に入っていきそうな、なめらかさ。
この食感は、その辺のお手軽回転ずしでは絶対に味わえません。
数年前、京急電鉄の「みさきまぐろきっぷ」を使って、三浦半島の新鮮なまぐろ寿司を食べたことを思い出しました。
あの時と同じ感動が、まさか自宅でできるなんて。
食べながら目をつぶれば、海岸沿いのお寿司屋さんに居る気分。
もちろん、臭みも一切ありません。
安いお寿司だとワサビをつけて臭みを紛らわせることもあるんですが、このマグロはワサビ不要。
シャリは適度に固く握ってあるので、箸でつかんでも崩れることが無く、食べやすかったです。
これなら醤油をつけている間にシャリがほぐれてきて、醤油沼にドボンする心配はありません。
6貫、あっという間に完食。
美味しかったです、本当に。
これは近所の皆様に、絶対に味わっていただきたい。
本日のDONはお値段以上のクオリティ
幸せ気分に浸りつつ、お次は本日のDON(丼)です。
本日のDONですが、内容は「大山鶏照焼丼(だいせんどり てりやきどん)」でした。
大山鶏ってよく知らなかったのですが、鳥取県でとれた鶏肉のことなんですね。
素材までこだわった照焼丼ということで、期待が高まります。
この丼のサイズは、食材が入っている部分の実際の直径が11cmくらい。
スーパーで売っている丼と同じようなサイズ感です。
では早速、食べていきます。
まずはタレを味見。
濃すぎないけれど、旨みがあってしっかりした味をしています。
上に乗っているナスは箸でも簡単に切れちゃう柔らかさで、しっかり炒められているのがわかります。
ナスに染み込んだ油とタレの味が、口に入れた瞬間にとろけてきます~。
アップ写真を撮るのを忘れてしまったんですが、鶏肉はしっかり中まで味が染みていて、しっとり感がありました。
固い筋もないので、すぐに噛み切れてどんどんいけちゃいます。
食べ進めていくと、鶏肉の下の光景にビックリ。
なんとカラフルな!
お米もしっかり詰まってます
私、ナスと鶏肉の下にはレタスしかないと思い込んでいたんです。
おそらく赤パプリカと黄色パプリカ、赤カブだと思うんですが、彩り豊かに盛り付けられていて感動しました。
レタスも合わせると計4種類の野菜が、鶏肉の下に使われていたんです。
さすが老舗のお弁当屋さんの青山、見た目や野菜の種類にも手抜きナシ。
そしてその下に入っていたご飯は、ずっしり詰まっていましたよ。
丼もののお弁当の中には、上の具を寄せてみたらご飯が少なめでガッカリってこともありますよね。
でもこの照焼丼は、しっかり入っていて素晴らしい。
ご飯の質はしっとりというか、むっちりというか・・・食べ応えがありました。
冷めても美味しい『弁当のご飯』ってこういうことか、と思いましたね。
冷たくなっていたけど固くなっていないし、程よくしっとりしていてお箸でも一口分が上手く持ってこれます。
味ももちろん言うことなしで、まさにお弁当にぴったりなご飯でした。
丼を食べ終えた感想としては『390円でこのクオリティ、絶対にお得』です。
今回買った「まぐろ握り」と「本日のDON(丼)」は、どちらも大満足。
まぐろ握りはとっても美味しいし、安い。
本日のDON(丼)は、味も見た目も量もパーフェクト。
両方とも手軽に買えるというのも、すごく良いですね。
どちらも名品に認定いたしましょう!
ちなみに買うとお弁当用のマチの広いビニール袋に入れてくれますので、持ち運びも安心ですよ。
自転車のハンドルにかけて持ち帰ってきたので、取っ手が若干伸びちゃいました(汗)
青山の直売店の基本情報
最後に青山の直売店の基本情報です。
店名 | 懐石料理 青山直売店 |
---|---|
住所 | 神奈川県川崎市高津区久地156-1 |
電話番号 | 03-3462-5511 |
営業時間 | 朝10:30~無くなり次第終了 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | あり |
駐輪場 | あり |
当日や翌日の販売メニューについて、また現在の売り切れ情報などは上記の電話番号にかけると教えてもらえるそうです。
予約も行っているそうなので、お友達や家族の集まりに買いたいという人は事前に連絡しておくと確実ですよ。
車で来る際は、場所が住宅街の中でわかりにくいのと、近隣道路が狭い所が多いのでお気をつけ下さい。
多摩沿線道路の方面から工場地帯を抜けて入ってくると、わかりやすいですよ。
そちらの方面から来ても、案内が出ているのですぐわかります。
駐車場は、お店のある敷地内の配送トラックの駐車場の中で空いているスペースを使って良いとのこと。
自転車の場合は、お店の横に自転車置き場のスペースが設けられていますよ。
駐車場はこちら
駐輪場はこちら
ここの直売店、実は一時的なものとしてオープンしたそう。
しかしお客さんからの反応が予想以上に良く、常連さんも多くなったことから継続を決めたそうです。
常連さんが増えるのは、商品の良さだけが理由じゃないと私は思いましたよ。
この直売店の店員さん、男性も女性も皆さん対応がとっても温かくて良いんです。
2日間に分けて行きましたが、いずれの日も感じが良く、男性も物腰が柔らかくて話しやすかったです。
商品について聞きたいと思った時に、店員さんに声をかけやすい雰囲気って重要ですよね。
そんなお店の雰囲気も、常連さんを着実に増やしていっている理由の1つだと思います。
まとめ
オープンしたばかりの「懐石料理 青山」の直売店をレビューしました。
お店の面積はあまり大きくありませんが、その中には質の高い、とっても美味しいマグロやお弁当が沢山売られています。
店内に入らずとも通りがかりの際にメニューがわかるので、「店に入ったものの、今日は買いたいものが無くて気まずくなった」という心配もありませんよ。
なにより店員さんが良い人ばかりなので、様子見で店内に入ったからといって嫌な顔をされることはありませんが。
今回食べた生本マグロは本当におすすめです。
美味しすぎて食べた瞬間におぉ!と驚きの声が出てしまいますよ。
お弁当も大満足の内容でしたし、また近日中にランチを買いに行きたいと思っています。
駐車場も駐輪場もあるので、どんな交通手段でも行きやすいですしね。
ここの商品は、間違いなく名品です。
あなたも青山の直売店に行って、ぜひ一度はこの美味しさを味わって下さい。